2025.04.18
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03
#七ヶ宿町
「畑からグラスまで」
水守の郷・七ヶ宿町の新事業

「七ヶ宿ダム」が有名な七ヶ宿町は「水守の郷」とも呼ばれています。
そんな七ヶ宿町で注目すべき事業がワイン造り。
今回は地元に根差したワイナリー設立を目指す企業を紹介します。

七ヶ宿町とワインづくり
事業主である荒井謙さんは、大学・大学院にてワイン・ぶどうの味や香りの研究し、その後、長野県で大手ワイナリーに就職、経験を積んだ後、自身の理想とするワイン作りを実現するため、縁のある七ヶ宿町へ戻りワイナリー設立に向けて動き始めました。
七ヶ宿町は標高が高く寒暖差のある地域、この寒暖差があることによって、味にメリハリがあるワインになると言います。この栽培環境を活かし、高品質なワインを作れるよう目指しています。
七ヶ宿で作るワインの強み
現在はワイン用のブドウの栽培を始めて6年目、畑造りはほぼ計画面積に達し、ワイナリー建設に向けた具体的な準備段階となっています。
また、荒井さんは町内唯一のりんご園も引き継ぎ、そこからシードルの製造にも挑戦しているところ。立て直したりんご園から生み出されたシードルは、既に国内・国際コンクールでも受賞し、仙台の上級ホテルでも提供されています。
また、ブドウとリンゴ、どちらも畑から栽培してワイン造りをしているところは日本でも珍しく、原料品質が製品品質に直結するワイン造りにおいて、とても強みになります。
また、七ヶ宿町といえば蕎麦の産地ですが、実はシードルの発祥地フランスでは、シードルとそば粉のガレットは鉄板の組み合わせ。そういったことも将来的に絡めていくことができれば、ワイン事業全般を通して町でいろんなコラボをする可能性が広がっていきます。

今後の七ヶ宿町と事業の展望
最終的な目的はワイナリー設立であり、新たな産業として注目していただきたいと荒井さん。
「畑からグラスまで。」その信念のもと、造り手として妥協なき品質の追求を行なっていくことは当然ですが、その先に農業体験イベントや醸造・加工体験、観光業などいろんなものを絡ませていきたいと言います。
七ヶ宿町としても、ぶどうやりんごの収穫体験・苗植体験などを開催することで、観光客が実際に農作業を体験し、地域住民と観光客が交流し地域文化を学ぶ機会を提供できる場を目指しています。
豊かな自然や文化、伝統を活かしながら、新たな観光資源を発掘・創出し、多くの人に訪れてもらえるような魅力ある七ヶ宿町を目指しています。

